朝、目が覚めたとき、「今日は何をしようかな」と心が少し弾む。
そんな日は、1週間のうち何日くらいあるでしょうか。
10月は実りの秋。今月のテーマは 「地域文化を楽しむ」 です。その第1週は、地域の話に入る前に、まず ご自身の毎日の「質」 を見つめ直すところから始めてみたいと思います。
■ 忙しくなくなったのに、なぜか張り合いがない
仕事や子育てがひと段落し、時間に余裕ができた。それなのに、こんな感覚はありませんか。
- 朝起きても、特にやることがない
- 1日があっという間に過ぎるのに、「充実した」という実感が残らない
- 気がつくと、家と病院とスーパーの往復だけになっている
- 今日、人と話したのはテレビ相手だけだった
これは特別なことではありません。熟年期は、時間と経験という大きな財産を手にする時期です。けれども、「楽しみ」や「出番」を意識して作らないまま時間だけが増えると、暮らしは少しずつ平坦になっていきます。
■ 「生活プロセスの質」をチェックしてみましょう
私たちの「人生パフォーマンス自己評価ツール」では、暮らしの質を次のような目安で見ています。今週を思い出しながら、気軽にチェックしてみてください。
☐ 朝起きることを楽しみに思う日が 週4日以上 ある
☐ 1日のうち、充実していると感じる時間が 3時間以上 ある
☐ 運動など健康管理の行動を 週3回程度 実践している
☐ 「何もすることがない」と感じる日が 週1日以下 である
数字に一喜一憂する必要はありません。見つめたいのは次の点です。
- 日課やリズム(ルーチン)があるか
- 楽しみや、期待できることが生活の中にあるか
- 睡眠・食事・運動のバランスはどうか
- 外出や人との交流が、無理のない頻度であるか
チェックが少なくても「ダメ」ということではありません。これから伸ばせる余地があるというサインです。
■ 「もう年だから」が、静かに学びを遠ざける
もうひとつ見つめたいのが「学びと成長」です。
☐ 新しいことを学ぶ・試す機会が 月1回以上 ある
☐ 「できるようになった」という実感が 3か月に1回以上 ある
☐ 本や記事を読むなど情報収集を 週1回以上 している
☐ この1年で、新しいことに 2~3回以上 挑戦した
ここで大切なのは、点数よりも 心の中の声 です。
- 「もう年だから」と、最初から諦めていないか
- 「面白そう」「知りたい」という好奇心が、まだ動いているか
- 小さくても、「昨日より少し進んだ」と感じられているか
「もう年だから」は、ごく自然に出てくる言葉です。けれどその一言が、できることの範囲を知らないうちに狭めているかもしれません。
■ 「楽しみ」と「学び」は、じつはつながっている
毎日の張り合いと、学びと成長。別々の話に見えて、実は表裏一体です。
- 楽しみがあるから、朝起きるのが待ち遠しくなる
- 学びがあるから、昨日と違う自分に出会える
- 人と出会うから、外に出る理由と、話す楽しみが生まれる
この3つを、無理なく自然に満たしてくれる場所が、実はすぐ身近にあります。それが 「地域の文化」 です。
■ 今月の下関には、「行く理由」がこんなにあります
試しに、今月の市報を開いてみてください。
- **10月3日(土)**には、駅前のうみかぜみらいウォークで エキマチジャズスクエア。**17日(土)**は世界各国の料理が並ぶ エキマチ多国籍屋台広場、**31日(土)**は子どもから大人までが踊り歌う エキマチックステージが開かれます。
- 赤間神宮では 「源平night」(10月の土曜夜に開催)。平家琵琶や「耳なし芳一」など、下関ならではの歴史を夜の神宮で味わえます。
- 17~18日には 緑化祭。植木市や園芸療法の講座、餅まきや花ビンゴもあります。
- **7日(水)**には豊浦で、空き家や空き店舗を活かした リノベーションまちづくり講演会。地域の未来を学べます。
- 10月から11月にかけては、市内5つの大学・短大の大学祭が順に開かれます。マグロ解体ショーやライブなど、若い世代のエネルギーに触れられます。
- 各地区の公民館などでは 地区文化祭。舞台発表や作品展示、バザーで、ご近所の方々の「学びの成果」に出会えます。
- 少し挑戦的なところでは、狩猟体験イベント(ジビエ料理の試食つき)もあります。
これらは、ただ「見に行く」だけのイベントではありません。行く楽しみ、知る楽しみ、人と出会う楽しみが、はじめから揃っています。長年この土地で暮らしてこられた経験や記憶が、そのまま深い学びの土台になります。
■ 今週の小さな問いかけ
今週は、次の3つだけ心の中で考えてみてください。
- 今の私の毎日に、「楽しみ」は何個ありますか?
- 最後に「新しいこと」を試したのは、いつですか?
- この街で、まだ行ったことのない場所や催しはありませんか?
答えが出なくても大丈夫です。問いを持つことが、暮らしを見直す第一歩です。
熟年期の学びで一番大切なのは、上達することより、楽しむこと。うまくやろうとしなくていいのです。「面白そう」の気持ちを大事にしてください。
来週は、地域文化を楽しむための 気づきとヒント をお届けします。
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