人生大学 Life Innovation College 2022

メールマガジン 第5号 2022/04/25

4月も残り少なくなりました。この1か月、コロナの全国的感染拡大とロシアのウクライナ侵攻のニュースに明け暮れた1か月でした。また東北地方を中心に地震が頻発し、改めて日本が地震大国であることを実感させられました。

コロナの感染拡大はオミクロン株がこれまでのコロナ株と比較して毒性が弱いといわれていますので、ワクチン接種の普及もあり、国民の中に危機感が薄らいでいるように感じます。

しかし子供の接種率は約10%と低く、接種させたくない、あるいは様子を見たいと考える保護者が 70%を占めているなど まだまだ取り組むべき課題が多くあります。

日本では22年4月1日現在、全人口の5,2パーセントが新型コロナに感染しており、重症化する割合は60歳以上で5%、死亡する割合は60歳以上で2,5%となっています。重症化しやすいのは高齢者と基礎疾患のある人であり、特に慢性の肺疾患、腎臓病、糖尿病、高血圧,心血管疾患、肥満、喫煙等が要注意です。

コロナ感染を抑制するためにはワクチン接種を心掛け、お互いに周囲の人間に気を配り、3密(密閉・密集・密接)を避け感染リスクが高まる行動を慎むなど自分の健康は自分で守りましょう。

ロシアのウクライナ侵攻は第2ステージに突入し、新たな局面に入ったといわれています。なぜプーチン大統領は、多くのウクライナ人や自国ロシアの軍人のいのちを犠牲にしてまでウクラアイナを占拠する必要があるのでしょうか。都市や我が家、インフラを粉々に破壊され、500万人近くに達したウクライナの避難民の悲しみはどのようにして責任が追及されるのでしょうか。

さるべき業縁に合えば、いかなる振る舞いもすべしという親鸞聖人の言葉が実感をもってうなずかれ、プーチン大統領の言動に人間の愚かさの典型を見ているような気がしてなりません。

コロナの世界的感染拡大、戦争、地震、これらの予期せざる自然災害、人為的災害はこれからもいつ何時私たちを襲ってくるかわかりません。こうした外から襲ってくる災害に対し、人間のいのちのはかなさ、無力さを感じざるを得ません。ただ私たちは自らの心を鍛えることによって外部からの災害に対する受け止め方を柔軟にすることが出来るだけです。

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解説3:少子高齢化の進展が日本の地域社会から活力を奪う。

最近自分の住んでいる町で人口減少が進んでいることに気づかされることが多くなりました。 繁盛していた美容院や飲食店、写真店が閉店に追い込まれたり、一つの店で必要な生活物資が何でもそろうワンストップショッピングのお店が新しくできたり、地域で活躍していた先輩が何人も亡くなったりと人口減少、少子高齢化の影響がいたるところに表れてきています。

少子高齢化とは少子化と高齢化の両方が同時並行で進行している社会であり、さまざまな社会問題を引き起こしています。

日本は 医療技術の目覚ましい発展によって寿命が延び超高齢化時代を迎えました。 一方女性の社会進出によって結婚の晩婚化が進み、また結婚しない人の増加で少子化に拍車がかかっています。 また結婚に対する考え方も次第に変ってきています。女性が安心して子供を産める状況が年々厳しくなってきています。

少子化問題

晩婚化、未婚率の上昇、結婚観の変化は少子化の主な原因であり、これに加えて、子育てに関する費用の増加、個人のライフスタイル、生き方の多様化が少子化に更に拍車をかけています。

現代社会は多様化が進んだ時代であり、人々はどのような人生を生きても周りに迷惑をかけない限り批判されることはありません。子供産まない、あるいは子供を持たない選択肢を選ぶ人間が増えていることが少子化を生み出しています。

また女性の社会進出は女性が子供を産むことに関心を持たなくなっている傾向を生み出しています。 社会進出している女性にとって、子供を産み育てる充分な環境が地域社会に整っていないと、 仕事との両立が困難である女性にとっては出産の回避に繋がります。

高齢化問題

高齢化社会とは 65歳以上の高齢者が 国や地域に占める割合を指して使われる言葉です  日本は 65歳以上の人間が 20%を超えている超高齢化社会であり、 高齢化の比率は ますます高まりつつあります。2021年9月15日時点での高齢化率は29,1%です。

日本で高齢化が進んでいる大きな原因の一つに医療進歩が挙げられます。 医療技術が進歩して長生きができる世の中になったのに子どもの出生率が下がってしまったことが日本の少子高齢化の大きな原因です。

また日本では医療の進歩に加え国民の健康意識が高まったことで、平均寿命が飛躍的に伸びてきました。平均寿命伸びが高齢化にさらに拍車をかけています。

また戦後のベビーブームで生まれた団塊の世代の人々が65歳以上になったことや現在の出生率の大幅な低下が高齢化問題をより大きくしています。

少子高齢化はいろいろな社会問題を生み出しています。若年世代の減少は、将来の働く世代、生産年齢人口が少なくなるを意味し、これから社会を支える人間が不足することになり、結果として経済社会は衰退していきます。 少子高齢化によって若年層が減ることで結果として社会全体に活力がなくなっていきます。 少子高齢化の悪循環を 断ち切らなければ 日本は先行き不透明となり、 厳しい時代がやって来ることが 目に見えています。 私たち熟年者はこの問題の解決にどのような役割が果たせるでしょうか。

少子高齢化問題は人生大学で取り上げるテーマの一つですが、結論として言えることは私たち熟年者が可能な限り地域のために頑張ることが少しでも活力の無くなった地域社会を下支えすることになるということです。(この続きは次号で)

参考:少子高齢化の原因に潜む日本経済の問題点|(https://later-life.jp/)

●仏教に学ぶ

 4月8日はお釈迦様の誕生をお祝いする花祭りの日でした。お釈迦様は 今から2600年の昔北インドのルンビニーの花園(今はネパール領)でお生まれになりました。

お母さんはマーヤー夫人と申します。お釈迦様はお生まれになってすぐに四方に七歩ずつ歩まれ、右手で天を指し、左手で大地を指されて「 天上天下唯我独尊」と言われたという逸話が残っています。

天上天下唯我独尊について いろいろな解釈がなされていますが 「この地球上に生を受けた私たちひとりひとりは 人間としてかけがえのない命を賜ったとても尊い存在である」といただいています。

自分がたまわった命を尊い存在となるべく生かすことができるかどうかが私たち一人ひとりに問いかけられています。

お釈迦様の伝記で次に語られるのは「四門出遊」の物語です。 ある時お釈迦様は 東の門からお城の外に出られひとりの老人に出会われました。 連れのものにあの者は誰か」と質問し、「あのものは老人です 」と答えられると「私もあのようになるのか」「はい王子さまも年をとるとあのようになられます」と言われショックを受けて城にひき返されました。 またある時 南の門からお城の外に出られたお釈迦様は病人に出会われます。「あの者は誰か」「病気で苦しんでいる病人です」「私も病になったらあのようになるのか」「王子様も病気になられたらあのようになられます」 ショックを受けた王子はお城に引き返します。次に西の門からお城の外に出た時には亡くなった人の葬儀の列に出会いました。 そのときにも 大変ショックを受けて城に引き返され、 最後に北の門から外に出た時には ひとりの修行僧に出会います 。「あの者は誰か」「あのものは老病死の解決を求めて修業している修行僧でございます」 それを聞いてお釈迦様は深く考え込まれお城に引き返されたのです。

しばらくしてお釈迦様は老病死の解決を求められ、何不自由のない生活を捨ててお城で出て行かれたのです。これがお釈迦様の出家にまつわる物語です。

お釈迦様は王子という身分に生まれ何不自由のない恵まれた環境にいながら老病死に対する不安を持って生活をされていたのです。人はどのような生活をしていても生まれたからには必ず年を取り、病気になり、死んでいかねばなりません。 これらの苦しみ、生まれる苦しみ 、老いる苦しみ、病いになる苦しみ、死ぬ苦しみの四苦を解決しない限り本当の幸せはないと思われたお釈迦様はその解決を目指して出家されたのです。

出家されたお釈迦様はウルヴェーラの苦行林で 想像を絶する断食と止息の苦行を体験され、禁欲生活を続けられました。6年にわたる苦行生活に見切りをつけた王子はガンジス川の支流ネランジャラー川で沐浴され、村の娘スジャータの差し出した乳がゆをいただかれました。体力を回復した王子は対岸の菩提樹の下で瞑想に入られ、12月8日(漢訳)の朝ついに悟りを開かれました。

お釈迦様は35歳で悟りを開き、四苦を解決されたのです。 悟りを得たからといって 年を取らないわけではありません。病気にもなり、お釈迦さまも死んで行かれました。しかし年を取り、病気になり、死んでいくということが 決して不幸なことではないという人生観を体得されたのです。

●人生大学関連ニュース

4月29日にいよいよ人生大学の月例キャンパスLifeInnovationCollege2022が開校します。

人生大学の目指すメインテーマは長寿人生を生き抜く力の養成と幸福な生き方の実現です。

毎月メインテーマに関連する内容を取り上げ、ワークショップを行います。

4月29日は、1年間の全体のオリエンテーションとリンダ・グラットンの「100年時代の人生戦略」を取り上げます。LifeInnovationCollege2022に参加される方はこの本を購入されてお手元におかれると理解が進みます。ただし本がなくてもエッセンスはご紹介します。